グレーシア乳剤の適用表|希釈倍数・効果期間・浸透移行性を確認

グレーシア乳剤の適用表を調べると、「2000倍」「3000倍」「収穫前日まで」「約2週間」「浸透移行性はない」など、数字や言葉がいくつも出てきます。
ただ、数字だけを切り取って使うのは危険です。作物、害虫、希釈倍数、使用時期、回数、散布方法は一つの組み合わせとして確認する必要があります。
先に結論を整理します
- グレーシア乳剤は、農林水産省登録第24185号のフルキサメタミド乳剤です。
- 適用表は一律ではなく、作物と害虫によって2000倍、2000~3000倍、使用時期、回数などが変わります。
- 「約2週間」はメーカー試験で確認された特長で、すべての圃場で同じ間隔を保証する数字ではありません。
- 植物全体へ移動する浸透移行性はありませんが、葉の表裏へ成分が移る浸達性があります。
確認先:農林水産省・登録第24185号 / 日産化学・グレーシア乳剤 情報確認日:2026年9月30日
知りたい内容から読めます
まず製品を特定|グレーシア乳剤は登録第24185号

農林水産省の登録情報では、グレーシア乳剤は登録第24185号。有効成分はフルキサメタミド10.0%、剤型は乳剤、用途は殺虫剤、登録を持つ会社は日産化学です。
| 確認項目 | グレーシア乳剤 |
|---|---|
| 登録番号 | 第24185号 |
| 有効成分 | フルキサメタミド10.0% |
| 剤型 | 乳剤 |
| 用途 | 殺虫剤 |
| 登録保有者 | 日産化学株式会社 |
グレーシアフロアブルは別製品。名前だけで選ばない
検索結果には「グレーシアフロアブル」も出てきますが、乳剤とは別製品です。グレーシアフロアブルは登録第24743号の水和剤で、適用作物や使い方も同じではありません。
商品を探すときは、「グレーシア」だけでなく、乳剤・登録第24185号まで確認すると取り違えを防ぎやすくなります。
別製品の確認先:クミアイ化学工業・グレーシアフロアブル
商品ボックスを利用する場合も、グレーシア乳剤であること、容量、販売者、手元で使う作物への登録を購入前に確認してください。価格・在庫は変動します。
グレーシア乳剤の適用表は「6項目」をセットで読む

今回、メーカーの特長ページと農林水産省の登録表を並べて見直しました。古い適用表を丸ごと写すよりも、自分が使う作物と害虫の行を、最新の登録表で直接確認する方が間違いを減らせます。
最低でも、次の6項目を一続きで見てください。
- 作物名
- 適用害虫名
- 希釈倍数と使用液量
- 収穫・摘採前の使用時期
- 本剤と有効成分の総使用回数
- 散布・無人航空機・種球浸漬などの使用方法
以下は、2026年9月30日に農林水産省の登録表で確認した一部の例です。全適用を転載した表ではありません。
| 作物・害虫の例 | 希釈倍数 | 使用時期 | 本剤の回数 |
|---|---|---|---|
| いちじく/アザミウマ類 | 2000倍 | 収穫前日まで | 2回以内 |
| さといも/ハスモンヨトウ | 2000~3000倍 | 収穫7日前まで | 2回以内 |
| 結球あぶらな科葉菜類/コナガ | 2000~3000倍 | 収穫7日前まで | 2回以内 |
| トマト/コナジラミ類 | 2000倍 | 収穫前日まで | 2回以内 |
| 茶/チャハマキ | 2000倍 | 摘採14日前まで | 1回 |
使用液量や使用方法も行ごとに定められています。実際の使用前は、登録第24185号の最新適用表と手元のラベルを優先してください。
2000倍か3000倍かを、自己判断で選ばない
適用表に「2000~3000倍」とある行もあれば、「2000倍」と指定された行もあります。濃くすれば必ず効く、薄い方から試せばよい、という意味ではありません。
同じ作物でも対象害虫や散布方法が違えば条件が変わります。作物名だけ、害虫名だけを見て、別の行から数字を持ってこないことが大切です。
効果期間は約2週間。ただし固定の散布間隔ではない

「約2週間」はメーカー試験で確認された特長
日産化学は、ハスモンヨトウとミナミキイロアザミウマを使った試験例を示し、殺虫効果が約2週間持続すると案内しています。
ただし、試験条件と実際の圃場は同じではありません。害虫の種類・発生量、作物の生育、散布状態、天候などで結果は変わります。「14日たったら必ず再散布」「どの害虫にも14日間保証」と読み替えず、発生状況と登録内容に合わせて防除計画を立てます。
試験条件:日産化学・約2週間の持続性
浸透移行性はない。葉の表裏へ移る「浸達性」がある
グレーシア乳剤は葉内への浸達性があり、葉表に付いた成分が葉裏へ、葉裏に付いた成分が葉表へ移る性質が確認されています。
一方で、散布後に出てきた新しい葉まで成分が移動するような浸透移行性はありません。浸達性があるから散布ムラを気にしなくてよい、植物全体へ成分が回る、という意味ではない点が重要です。
確認先:日産化学・葉内への浸達性
安全対策|「普通物」でも保護具と飛散防止が必要
農薬登録上の製剤毒性は「普」ですが、無防備で扱ってよいという意味ではありません。2025年3月31日改訂のSDSでは、皮膚刺激、強い眼刺激、気道刺激などが示されています。
- 農薬用マスク、保護手袋、保護眼鏡、適切な保護衣を使用する
- ミストを吸い込まず、強風時の散布や周辺への飛散を避ける
- 元の容器で、食品・飲料と分け、火気を避けて施錠保管する
- 容器・洗浄液・残液はラベルと自治体等の規則に従って処理する
安全データ:日産化学・グレーシア乳剤SDS(2025年3月31日改訂)
混用と訪花昆虫は、専用記事で詳しく確認
- グレーシア乳剤の混用を確認する:組み合わせと調製上の注意を扱う専用記事です。
- ミツバチ・マルハナバチへの影響を確認する:導入時期と試験条件を扱う専用記事です。
この適用表記事では詳細を重複掲載せず、検索目的ごとに専用記事へ分けています。実施前は各製品ラベルと最新の公式資料を優先してください。
購入前に確認|商品名・容量・ラベルをそろえる
通販では、商品名が似た製品や容量違いが並びます。購入前に、次の順で確認してください。
- 商品名が「グレーシア乳剤」か
- 登録第24185号と一致するか
- 必要な容量か
- 販売者と発送予定を確認したか
- 手元の作物・害虫が最新の適用表にあるか
表示価格・在庫・販売者・リンク先は変動します。Pochippの商品写真が表示されても、ラベルと登録内容の確認は省略しないでください。
以前の記事で参照していた個人投稿を見る
グレーシア乳剤に関する個人投稿① / グレーシア乳剤に関する個人投稿②
個人投稿は使用場面を知る参考にはなりますが、現在の適用表、効果期間、安全性を確定する根拠には使用していません。
散布前は「適用表・特長・安全対策」を分けて確認
グレーシア乳剤で特に混同しやすいのは、適用表の数字、約2週間という特長、浸透移行性と浸達性、安全上の注意を、一つの万能な説明としてまとめてしまうことです。
- 適用表:作物・害虫・希釈・時期・回数・方法を一つの行で確認
- 効果期間:約2週間は試験に基づく特長で、固定の散布間隔ではない
- 作用性:浸透移行性ではなく葉内への浸達性
- 安全:飛散、保護具、保管、残液・容器の処理までSDSとラベルで確認
使用直前に、農林水産省の登録表と手元のラベルをもう一度開く。この一手間が、希釈倍数や収穫前日数の取り違えを防ぎます。
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