楽天不正アクセスは楽天市場・楽天カードも対象?楽天ドライブ漏えいの範囲

2026年10月6日に公式発表された不正アクセスの対象は、クラウドストレージサービス「楽天ドライブ」です。現時点で、楽天市場の注文情報や楽天カードのカード番号・利用明細まで直接流出したという発表はありません。
ただし、楽天ドライブ上に保存していた写真・文書などが1万5382アカウント分で取得・閲覧されています。楽天市場の領収書、楽天カードの利用明細、本人確認書類などをファイルとして保存していた場合は、その保存ファイルに含まれる情報まで見られた可能性があります。
情報確認:2026年10月7日。対象者には楽天ドライブからメールなどで個別通知されます。出典:楽天ドライブ公式「不正アクセスの発生について」
楽天市場・楽天カードも対象?公式発表は楽天ドライブに限定
今回の公式発表で不正アクセスが確認されたのは、楽天ドライブが使用する一部システムです。
次の情報については、今回の発表で流出対象として挙げられていません。
- 楽天市場の購入履歴・配送先住所・ポイント残高
- 楽天カード番号・有効期限・セキュリティコード
- 楽天カードの利用明細や引き落とし口座
- 楽天銀行の口座情報
- 楽天ペイの決済情報
したがって、ニュースを見て「楽天市場や楽天カードの会員情報がまとめて流出した」と受け取るのは正確ではありません。
一方で、楽天市場の注文書や楽天カードの明細をPDF・画像として楽天ドライブへ保存していた場合は別です。楽天市場や楽天カードのシステムから漏れたのではなく、楽天ドライブに保存していたファイルとして取得・閲覧された可能性があります。
何が漏れた?3つの事象を分けて確認

楽天ドライブの発表では、取得・閲覧された情報を3つの事象に分けています。
事象1:687アカウントの基本情報
- アカウント名
- ディスプレイネーム
- プロフィール用画像URL
確認された時期は2026年8月27日です。
事象2:313アカウントの暗号化パスワードなど
- アカウント名
- ディスプレイネーム
- 復元を困難にする形へ変換された暗号化パスワード
- 暗号化時に加えられた文字列
- プロフィール用画像URL
こちらも確認された時期は2026年8月27日です。平文のパスワードがそのまま掲載されていたという発表ではありませんが、対象者は個別通知の内容に従って対応する必要があります。
事象3:1万5382アカウントの保存データ
2026年1月29日から9月17日まで、楽天ドライブ上に保存された写真・文書などが取得・閲覧されました。
1万5382はファイル数ではなく、対象アカウント数です。1アカウント内に複数ファイルが保存されていた可能性があるため、実際に取得・閲覧されたファイル総数は公式発表から分かりません。
また、687件・313件・1万5382件に重複があるかは公表されていません。3つを単純に足して「1万6382人」とするのは正確ではありません。
楽天IDのパスワードも漏れた?ログイン方法で分けて考える
楽天ドライブは、次の方法でアカウントを作成できます。
- メールアドレスと楽天ドライブ用パスワード
- 楽天ID
- Apple ID
楽天ドライブ公式ヘルプでは、楽天ID・Google・Facebook・Apple IDで登録した場合、メールアドレスでログインするための楽天ドライブ用パスワードは登録されていないと説明しています。
今回の発表は「313アカウントの暗号化されたパスワード」としていますが、それがどのログイン方法のアカウントだったかまでは公表していません。また、楽天ID自体のパスワードが取得されたという発表もありません。
そのため、全楽天会員が一斉に楽天IDのパスワードを変更しなければならない状況とは確認できません。
ただし、楽天ドライブへメールアドレスとパスワードで登録し、同じパスワードを他サービスでも使い回している人は、対象通知の有無にかかわらず使い回しを解消する方が安全です。
ログイン方法の出典:楽天ドライブ公式「アカウント作成」/楽天IDでログインできない場合
自分は対象?確認ページはなく個別通知を確認
楽天ドライブは、対象となる利用者へメールなどで個別に通知すると発表しています。2026年10月7日時点で、メールアドレスや楽天IDを入力して対象か調べる公開確認ページは案内されていません。
次の順番で確認してください。
- 楽天ドライブへ登録したメールアドレスの受信箱を確認する
- 迷惑メール・プロモーション・ゴミ箱も確認する
- 楽天ドライブ内の通知とログイン端末を確認する
- 心当たりのない端末があればログアウトし、パスワードを再設定する
- 判断できなければ楽天ドライブ公式窓口へ問い合わせる
「楽天IDを持っているだけ」で自動的に今回の対象になるという発表ではありません。楽天ドライブのアカウントを作成・利用したことがある人が確認対象です。
楽天モバイルの契約特典などをきっかけに楽天IDで楽天ドライブへログインした人は、本人がクラウドサービスとして強く意識していない場合もあります。アプリの有無だけでなく、過去の登録メールも確認してください。
今すぐ何をする?対象通知の有無で対応を分ける

対象通知が届いた場合
- メールに書かれた対象事象と対象期間を確認する
- 楽天ドライブ用パスワードの変更指示があれば公式サイトから変更する
- 同じパスワードを使っている他サービスも別のパスワードへ変更する
- 身に覚えのないログイン端末をログアウトする
- 保存していた写真・書類に何が含まれていたか確認する
通知が届いていない場合
- 迷惑メールフォルダを確認する
- 楽天ドライブへ登録した別のメールアドレスがないか確認する
- 不審な端末・ログイン・請求がないか確認する
- 不明点があれば公式窓口へ問い合わせる
楽天カード利用者が確認すること
今回の発表で楽天カード番号の流出は確認されていません。カード停止・再発行を全員へ求める案内もありません。
ただし、楽天カードの券面写真、利用明細、本人確認書類を楽天ドライブへ保存していた人は、念のため楽天e-NAVIなどで利用明細を確認してください。身に覚えのない利用がある場合は、楽天カードの公式窓口へ連絡します。
端末確認:楽天ドライブ公式「デバイスの確認と管理」/パスワード再設定:楽天ドライブ公式「パスワードの再設定」
楽天ドライブを使っていない人も対象?
今回の対象は楽天ドライブのアカウントと保存データです。楽天市場や楽天カードだけを使い、楽天ドライブのアカウントを作成・利用したことがない人まで対象だという発表はありません。
一方、楽天ドライブは楽天IDで登録できるため、次に該当する人は確認しておくと安心です。
- 楽天モバイルの特典を使うため楽天ドライブへログインした
- 写真バックアップを一度でも有効にした
- 大容量ファイルの転送に楽天ドライブを使った
- 旧サービス「Sendy」時代から利用していた
- 楽天ドライブから登録・認証・容量に関するメールを受け取ったことがある
写真や文書を保存していた場合の注意点
楽天ドライブの発表は、「写真・文書等を含む保存データ」が取得・閲覧されたとしています。ファイル名だけなのか、中身まで開かれたのかを利用者ごとに確認できる公開機能は案内されていません。
次のような情報を保存していた場合は、内容に応じた対応を検討してください。
- 運転免許証・マイナンバーカード:不審な本人確認や契約に注意する
- カード券面・明細:利用明細と不審な決済を確認する
- 銀行・証券書類:不審な連絡やログイン通知を確認する
- 勤務先・取引先の文書:社内の情報セキュリティ担当へ報告する
- 家族や他人の写真・個人情報:必要に応じて関係者へ状況を共有する
慌ててアカウントを削除しても、過去に取得・閲覧された可能性を取り消すことはできません。削除を検討する場合は、先に必要なファイルを安全な場所へバックアップしてください。
7月の「ハッキング通知」と同じ事件?関係は明記されていない
2026年7月30日には、楽天ドライブアプリから「YOUR RAKUTEN DRIVE HACKED」「支払いに失敗した」などの不審なプッシュ通知が表示される事象も発生しました。
今回の10月6日の発表では、1月29日から9月17日まで保存データが取得・閲覧されたとしていますが、7月の通知事象と今回の不正アクセスが同一の攻撃者・同一経路だったかは明記されていません。
時期が重なっていても、公式が関係を説明するまでは「同じ事件」と断定しない方が安全です。
過去の通知事象:楽天ドライブ公式「不審な通知を開かないでください」
問い合わせ先
楽天ドライブは、今回の件に関する専用の問い合わせ先を案内しています。
- 問い合わせフォーム:楽天ドライブ公式サポート
- 臨時サポート窓口:0800-600-6600
- 受付:年中無休 9時~17時、日本語対応
メールやSMSに書かれた番号へ折り返すのではなく、公式発表に掲載された番号・フォームを利用してください。
まとめ|楽天市場・楽天カードの直接流出発表ではない
- 公式に不正アクセスが確認されたのは楽天ドライブ
- 楽天市場の注文情報や楽天カード番号の直接流出は発表されていない
- ただし、楽天ドライブに保存した明細・画像・文書は閲覧対象になり得る
- 1万5382は対象アカウント数で、ファイル数ではない
- 687・313・1万5382の3件は重複不明のため単純合計できない
- 楽天IDのパスワード流出は発表されていない
- 対象者にはメールなどで個別通知される
まずは楽天ドライブからの個別通知、登録端末、保存していたファイルの内容を確認してください。楽天市場や楽天カードを利用しているだけで、今回の対象になったと決めつける必要はありません。
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