【結論】ゲーム100万本の利益は約15-25億円です
定価7,000円×100万本=70億円の総売上、取り分50%で35億円の粗利益から開発費等を差し引いた金額です。
ゲーム100万本でどれくらい儲かるのか、気になりませんか?
よくある疑問:
- 実際の利益額がよく分からない
- ゲーム開発費の回収ラインを知りたい
- プラットフォーム手数料の影響は?
実は私も最初、「100万本なら絶対大儲け」と思っていました。
読了時間:約5分



ゲームの100万本利益はこれ!

ゲーム100万本の利益について、はっきりとした答えが知りたいですよね。私も最初は同じ気持ちでした。
【結論】ゲーム100万本の利益は、業界標準の計算式に基づくと約15-25億円が一般的です
【具体的な利益額】計算結果一覧
代表的なケースでの利益額を表で整理すると以下の通りです:
ケース | 実売単価 | 取り分率 | 粗利益 | 開発費 | マーケ費 | 純利益 |
---|---|---|---|---|---|---|
A: 中規模ゲーム | 6,300円 | 50% | 31.5億円 | 15億円 | 5億円 | 11.5億円 |
B: デジタル重視 | 6,300円 | 70% | 44.1億円 | 15億円 | 5億円 | 24.1億円 |
C: 大規模ゲーム | 6,300円 | 50% | 31.5億円 | 30億円 | 10億円 | -8.5億円 |
ゲーム収益の計算式
ゲーム収益の基本計算式は次の通りです:
純利益 = 実売単価 × 販売本数 × 取り分率 − 開発費 − マーケティング費
計算の要素別説明:
- 実売単価: 定価7,000円から流通値引き約10%を考慮した6,300円
- 取り分率: パッケージ約50%、デジタル約70%
- 開発費: ゲーム制作にかかる総費用
- マーケティング費: 広告・PR・販促にかかる費用
ミリオンセラー利益率実態
業界大手の利益率を比較すると以下の通りです:
企業名 | 営業利益率 | 特徴 |
---|---|---|
カプコン | 約30% | 効率的な開発体制 |
スクウェア・エニックス | 約15% | 高額開発費モデル |
任天堂 | 約20% | 自社プラットフォーム活用 |
Saber Interactive マット・カーチCEOは「2億ドル、3億ドル、4億ドルもかかるようなAAAゲームの時代は終わりに近づいている」と述べており、開発費高騰への警鐘を鳴らしています。
利益計算の基本構造

利益計算について、基本から確認してみましょう。ゲーム開発費の回収ラインやプラットフォーム手数料など、難しく感じるかもしれませんが、実はとてもシンプルなんです。
ゲーム業界の収益構造
ゲーム業界の収益は「販売収入から各種コストを差し引く」という仕組みで利益が決まります。全世界のゲーム市場は2024年で2,583億米ドル規模となっており、年々拡大傾向にあります。
基本概念の整理:
項目 | 内容 | 計算例(100万本) |
---|---|---|
総売上 | 定価 × 販売本数 | 70億円(定価7,000円) |
粗利益 | 売上 × 取り分率 | 35億円(取り分50%) |
純利益 | 粗利益 – 開発費等 | 15億円(開発費20億円) |
プラットフォーム手数料比較
主要プラットフォームの手数料比較は利益に大きく影響します:
プラットフォーム | 手数料率 | 開発者取り分 | 100万本での取り分 |
---|---|---|---|
Steam | 30% | 70% | 49億円 |
PlayStation Store | 30% | 70% | 49億円 |
Nintendo eShop | 30% | 70% | 49億円 |
Epic Games Store | 12% | 88% | 61.6億円 |
パッケージ販売 | 50% | 50% | 35億円 |

ゲーム開発費回収ライン
損益分岐点は「総コスト ÷ (実売単価 × 取り分率)」で計算できます:
開発費 | マーケ費 | 総コスト | 必要売上本数(取り分50%) |
---|---|---|---|
10億円 | 3億円 | 13億円 | 約37万本 |
20億円 | 7億円 | 27億円 | 約77万本 |
40億円 | 14億円 | 54億円 | 約154万本 |
近年のAAAタイトルは開発費200-400億円に到達しており、100万本売れても赤字になるケースが増えています。
実際の計算をやってみよう

業界標準として使われている、最も分かりやすく実践的な計算方法をお伝えします。
ステップ1:粗利益の計算手順
基本計算手順:
- 実売単価を設定 – 定価から流通値引き約10%を考慮した価格
- 販売本数を確定 – 今回は100万本
- 取り分率を決定 – パッケージ50%、デジタル70%
- 粗利益を算出 – 実売単価 × 販売本数 × 取り分率
ステップ2:純利益のシミュレーション
実例シミュレーション表:
シナリオ | 粗利益計算 | 開発費 | マーケ費 | 純利益 | 利益率 |
---|---|---|---|---|---|
標準的なゲーム | 6,300円 × 1,000,000本 × 0.5 = 31.5億円 | 15億円 | 5億円 | 11.5億円 | 18.3% |
デジタル重視 | 6,300円 × 1,000,000本 × 0.7 = 44.1億円 | 15億円 | 5億円 | 24.1億円 | 38.3% |
大規模開発 | 6,300円 × 1,000,000本 × 0.5 = 31.5億円 | 30億円 | 10億円 | -8.5億円 | -13.5% |

成功・失敗のポイント
成功のための重要ポイント:
- [ ] 開発費は売上予想の50%以下に抑制
- [ ] マーケティング費は開発費の30%以下で計画
- [ ] デジタル販売比率70%以上を確保
- [ ] 競合タイトルとの差別化要素が明確
業界経験15年以上のアナリストは「100万本販売は成功指標だが、収益性は開発費・マーケティング費・流通コスト等の総合バランスで決まる」と述べています。
利益に関するよくある質問
ゲーム収益の計算式やミリオンセラーの利益率について、まだ気になることがあるかもしれませんが、大丈夫です。よくいただく質問にお答えしますので、安心してくださいね。
開発費40億円なら何本売れば黒字?
取り分50%・実売6,000円の場合、マーケティング費も含めて約180万本が必要です。つまり、100万本では赤字となります。近年のAAAタイトルでは300万本以上が成功ラインとされることも多くなっています。
デジタル販売とパッケージで利益は違う?
はい、大きく違います。デジタル販売は取り分約70%、パッケージは約50%となります。同じ100万本でもデジタル販売の方が約14億円利益が多くなります。
続編の利益率は初作と同じ?
続編は開発効率化により開発費を削減できる可能性がある一方で、ユーザーの期待値上昇によりリスクも増加します。成功すれば高い利益率を期待できますが、失敗時の損失も大きくなる傾向があります。
ゲーム100万本の利益まとめ

ゲーム100万本の利益は約15-25億円です
この結論は業界標準の計算式と大手企業のデータに基づいています。実際の利益は開発費や販売方法により大きく変動し、プラットフォーム手数料比較やゲーム開発費の回収ラインなど複数の要因が影響します。
この記事の要点:
- 100万本の粗利益は35-49億円(販売方法により変動)
- プラットフォーム手数料比較でデジタル販売が有利(取り分70% vs 50%)
- ゲーム開発費の回収ラインは総コストにより決定(40億円なら180万本必要)
- ミリオンセラーの利益率は15-30%(企業により差あり)
投資検討中の方でも、今回お伝えした計算表・チェックリストを参考にすれば適切な判断材料を得られます。まずは基本的な計算式から、できることから始めてみてください。
さらに詳しく学びたい方への参考資料:
業界統計の詳細を学びたい方には、Amazon「ファミ通ゲーム白書2025」が包括的な情報源としてお勧めです。
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